日本式の神さん

 とかく師走はバタバタとせわしいものです。けど今年のぼくはそれほどでもありません。なんでかって?

 まぁしばらくぼくのこの雑文を続けて読まれている方々にはおわかりですよね。つまりぼく自身の問題で、うんとこさ仕事の量が減っているのであります。というよりほとんどない状態です。といってもたまにはあります。どっちなんだ!!

 まぁまぁ、落ち着いて・・・ってどっちが言うセリフなんですかね、まったく。

 さてさて、そんな落ち込み状態のぼくにも、やはり神様はどっかでじっと見てるんですねぇ。でもって突然電話が鳴りましたよ。この落ち込んだおじさんに。

 「アー深津さん、神だけど」

 「えと、どちらの神さんですか。天国ですか?」ってほんとは言いたかったんけど、普段より落ち込んでいるぼくは、冗談を言える状態になかなかなれずしかたなく、不本意だけど

 「えと、どちらの神さんですか?日本のですか西洋のですか」・・・こういうことをほんとに言ってしまうので仕事がなくなるのです。でもしょうがないのです。性分ですからね。

 「ははは、相変わらずだね。わたしですよ、○○工業の神ですよ、日本式の」

 「あっ、どうもたいへんご無沙汰をしています。すいません。ちょっといつもより精神が・・・ちがったいつもの倍ぐらい精神が不安定なので、つい思っていることを、すなおに言っちまうのです」

 などと、ほとんど言い訳になってないことを口走ります。落ち込んでいるのでしょうがないのですがね。

 「あのね、忙しい?、ちょっとお願いしたいことがあるんだけど。ちょっと相談にのってよ」

 「あい、相談にもお願いにもどんどん乗ります。もうずーっと乗ってもいいのですから」余裕がないぼくは、駆け引きなんぞを考えることはできず、とにかく何とかにすがる思いと言う言葉がピッタしの状態でありますから、即答です。

 「あっ、そう。そいつはよかった。とにかく明日日本橋の本社に顔を出してね。待ってるから。9時半でいい?早いけど」

 「6時半でもいいです。ぼくはいつも4時半ごろにはゴソゴソとおきてパソコンに向ってぶつぶつ言ってますから。ハハハ」などと言わなければいいことまで言ってしまうのですね。やっぱし余裕がないことは悲しいことなのです。

 ま、そんなことで初春からはちょっとハードなスケジュールになりそうです。また関東一帯を、ゴンゴン走り回ることになりそうです。何はともあれめでたい正月を迎えられそうです。

 いるもんですねぇ。神さんは。日本式ですけど。

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