初夢のはじまり

 初夢のことを、あんまりさいきんは話題にしないような気がするな。なんでかな。あのね、ぼくはね、けっこう現実社会でも、日々夢をみて暮らしているので、夢関係はうるさいのです。

 でもって正月の初夢は、そう、この日々夢関係にうるさい仲間のあいだでは(といっても仲間はいません。というか、どうでもいことですが友達がいないのです)年に一度のたいへん重要な夢日なのです。

 えーとですね、一応ことわっておいたほうがいいかもしれないのでことわっておきます。あの夢日という言葉はですね、ぼくのまことに勝手な使用語なのです。であるからしてそういう単語が、いわゆる一般社会で通用しているものではないことをご承知おきください。

 さてと、そんなもんだから今年も、ぼくはかなり気負って初夢に期待したのです。でも残念ながら夢は確認できませんでした。いつもならけっこう夢を見るんですがね、でも今年の元旦の夜は、たぶん10時半ごろには寝ていて、それでもって目が覚めたらなーんにも覚えてなくて、いやはやちょっとがっかりでした。

 ぼくはわりとはっきりした映像で夢を見ます。かなり鮮明です。そんなんでそこいらを朝はキチンと覚えているのです。だからときにはちょっと気味が悪いこともあります。それでも夢は夢、そう割り切って、そんなときはあまり深く考えないようにしています。

 けどね、その夢がかなりうれしいことであったり、じぶんにとって都合のよいことであったりする夢の場合は、そうはいきませんよね。いきませんとも。とにかくもうとんでもなく執着します。夢なのにですよ、もうそれが現実のすぐそこに迫っているがごとく興奮するのです。

 ときにはアッチコッチでそういうことが現実にあったかのごとく話してしまうほどです。いいかげなんことも多いのですが、ぼくのごくごく近いところで接点のアル方々は、だいたい理解していて

 「そうなんだぁ、よかったねぇ、続きもみれるといいね」なーんて言われてしまうのです。

 言われてもですよ、じっさいのところは夢のことなので、ぼくにそれほど怒りはありません。というより
「そうか、夢で続きがみれるんだぁ」などと納得し、反対にうれしくなったりしてしまうのです。つまりおバカなのですね。

 そんなことでことしは初夢とは縁がなく、ちょっとさびしい限りです。

 けどね、日々夢世界のぼくには、現実社会の夢ストックは豊富なのです。いくつでもすぐにポケットからいくつでも取り出すことができます。でもねぇ、夢の中のようにはね、なかなか進展しないのですね。

 だからね、正月早々、どのようにしたら現実社会の夢世界を、確実に進展させることができるかを思案中なのです。でもって夢の中では解決策が得られそうなので、今日も早く寝ることにします。ハハハハ。

 夢バンザイ。

 さてとちょっと宣伝ですが、ぼくはなんと夢の中でお店を開きました。店の名前は

 「どんとこい!素人の日曜大工」というお店です。URLは http://www.bin-5.biz

 今晩夢でけっこうですから、除いてみてください。