揺れ動く東京

 いきなりの電話依頼で千葉市若葉区まで行きました。我が住まいからでは普通だと・・・そうだなぁ・・・朝早くなら別だけど9時5時で考えると、やはり2時間半コースになりますね。

 なもんで今日は午前10時のスタートだから、到着はお昼過ぎになるかなという感じでした。和光から外郭環状線に入り、すぐ首都高5号線に、でもってここからが、ちょっとしたトラブルになりました。何かというとね、ここんところ続いている、骨肉の争いに関する電話が、携帯に入ってきたのがその始まりです。

 ぼくは、基本的に心優しく、あまり人に対して邪険にできないので、イヤイヤだけど電話の応対をしていました。もちろんハンズフりーを使ってますよ。ところが板橋を過ぎたころに、いつもの右車線を走っていると、なんとなく違う分岐が目の前に飛び込んできたのです。突然でしたね。

 ぼくは電話にかなり神経がいっていて、ふだんでもなかなか正常な判断ができないのに、このところ続いている争いの件の電話なので、いっそうそっちに神経がいっていて、キチンとした正しい判断をする時間がまったく足りず、なんとなく左へ方向へ行ってしまうと、それは首都高の中央環状線方向に行くような気がしたのです。

 結局ぼくが選んだコースは、つい最近通れるようになった例の環状6号、通称山手通りの地下を走っている高速道路でした。そのまま行くと高井戸方面に連れて行かれてしまいます。慌てて甲州街道手前の出口で出て、もう一回新宿公園の入り口から首都高4号線に入りなおしました。

 でね、当たり前だけど道路はけっこう新しく、地下なのに天井が高くて快適でしたよ。通る車はあまりなく、この先どんだけの人が利用するのかなぁ、などと短い距離でしたが考えながら走りました。

 4号から、首都高7号線に合流する手前の、江戸橋あたりが少し混んでいました。7号に入りそのまま京葉道路に、そして東金線一つ目の大宮で高速を降り、15分ほど走って目的地に。

 作業はいつもどおり1時間程度で終了。お昼を食べずに仕事をしました。早く帰りたかったというわけではないのですよ、ただね、混むのがいやなのでね、だからできるだけ昼間のすいた時間を走たかったのです。

 帰りは京葉道路ではなく、湾岸線を利用しました。葛西から中央環状線にはいり外郭環状線へ、このルートは以前よく房総半島へ仕事で行くのに使ったルートです。かって知ったる道です。なもんでどんな電話が掛かってきても大丈夫。

 かかってこい。かかってこい。かかってこい。と、すこしばかりハイテンションで運転をしていましたね。でも電話はかかってきませんでした。流れる雲をみ続けました。揺れる川面もみ続けました。

 高所から見る東京は、東京の景色は、雲や川面と同様で、なんだかいつも動いています。