近くに住む家族・親戚・友人があつまっての夕食。これがなにを隠そうぼくの宴です。えっ、それは普通のただの食事会じゃないかって、まあね、まぁそうともいえます。


 けど、それでも、めったにそういった集まりに参加しないぼくだけにね、たとえ我が家でやる小さな集まりでも宴なのです。ここだけの話ですがね、秘密なのですがね、それがけっこう楽しみなのです。


 なぜ秘密にするかというと、宴好きで、酒好きで、カラオケ好きのカミさんやその妹たちのことですから、そうでもしないと、我が家は年がら年中宴になってしまう恐れがあるのであります。キケンなのであります。


 さてと、今日のそれはね、なんと年に数回開かれる誕生日会を兼ねているのです。スゴイのです。しかしながら欠点もあります。なんと我が家の宴アンド誕生日会は、複数人の誕生日を無理やりまとめてしまうからです。


 であるので、ぼくなんかはまだましだけど、なんと2月の末に生まれたヤツのもくっつけちまっているのでね、だからそいつの分は、ずーっと今までオアズケだったのです。


 今回はそのかわいそうなヤツとぼくとカミサンの妹の亭主とそれからたぶんケンタクンです。そうケンタクンはもう10歳になりますよ。長老なんです。


 さてと、宴なんていっちまったけどね、もちろん傍から見ればそれはただの誕生日会。でもとにかく、ぼくにとっては大いなる宴なのでこれから準備にはいります。なにしろ今日はぼくが握る寿司がメインなのですからね。


小人数の、内輪だけの、兄弟とその連れ合いだけの、飼い犬も時々窓から参加だけの集まりなんだけど、でも宴なのです。宴バンザイ。




真夜中

ギターを片手にテレビを見つめる

白黒のぼくがブラウン管にいた

テレビをぼくが、一人で占領している

見つめられているのはぼくかもしれない

テレビはスイッチが切れているからね

       深津 勝