音
弾むような文章が好きですね。ピョンピョン飛び跳ねて、スキップして、ブンブンと書き綴ってみたい。そんなふうに願っています。だからバカな筋道はとっても貴重。それこそが音楽で詩なのだ!と、そんな風にぼくのアホな脳みそは信じこんでいます。
さてと、今日は昼休みに、武蔵野線高架下の空き地でね、いつものようにボーットしていました。でもってあぁでもない、こうでもないと、意味もなく頭を回転させてました。
でね、なんと本日の思索はじつに深いのです。なにしろ久しぶりにキチンと朝から額に汗して仕事をしましたから。身体を動かして汗をかいて、空なんかを見上げて、カラスと会話などしてましたからね、だから調子よく深いのです。
アァたねぇ、そうなりゃもうさ、キチンとした大人関係はどっかへいっちまいますよ。なにせカラスと会話ですよ。えとね、ぼくはなんとカラス語がようやくだけど最近わかりかけてきたのです。すごいでしょう。それでも動詞の活用までが限界ですね。形容詞等の修飾語方面はまだまだです。だからつまり幼子のヨチヨチ会話程度です。
さてと、話をもとに強引に戻すと、今日のじつに深い思索のテーマは、このぼくに似合う音楽は何か!そこいらを解明したい!すぐ解りたい!とにかく決定したい!って感じのものでした。
しかしながらけっきょく、ぼくみたいに精神がいつもいつでもアッチコッチで転んだり爆発したり寝転んでいると、それはやはりそうカンタンには決められない!そういう結論でした。ザンネーン。
午後の少し手前で、ぼくはしばらく武蔵野線の線路を眺めていました。じっとね。すこしばかり奇妙な人と思われたかもしれません。でもね、そのときぼくの見ている対象は、ものではなかったのです。景色でもありませんでした。じつはね、そこにないものなんです。気取って言うとそれはひとつの想いです。・・・言ってる自分でもよくわかんない、どうでもいいか。
ナイフ
このナイフ、どうしたらいいでしょう
ねぇ、もうずいぶん長い間研ぎましたよ
このナイフは、いつぼくに刺さったんですか
ふとした弾みですか
言葉にかえることはできますか
ほんとは捨てたいのです。
深津 勝