湯のみ

      


 アマゾンでちょっと調べてみました。けっこういい値段なんですね。


 有田焼・備後焼・清水焼・信楽焼萩焼益子焼・・・


 それでも骨董ではないかぎりちょっと踏ん張れば買える値段ですよ。あのね、なぜこんな話題になったかというとね、じつは先日の合同誕生会(家族親戚で、経費をかけずに、とにかくいっぺにやっつけてしまう誕生会のことで、我が家では年に数回おこなわれる)で、娘からのプレゼントが、有田焼の湯呑みだったのです。


 少し変わった形でした。四角いようで四角くない、丸いようで丸くはない、チャンチャンチャンてなかんじの湯のみです。これがね、しかもなんとも高そうな湯のみなのです。それでそれでなんということでしょうこれが有田焼なのです。しつこいですかぁ。


 娘は少し恥ずかしそうに「高かったよ・・・」そういいました。単純なぼくは、とにかく嬉しくて嬉しくて、妹夫婦のうるせえクソガキがくれたパンツなどをほっぽり投げ、両手でそれを持ちアチコチ眺め回しながらニコニコしていましたね。


 さて毎日使っているのですが、なんとも味わい深い湯のみなのです。でもってなんとなくアマゾンを覗いてみたという次第です。とくに意味はありません。落ちもありません。それが何か!

 




 多彩


 イエローな人影に少しおびえる

 オレンジな集団を心待ちにしながら

 ブルーな物語がぼくの足を止める

 白い雨が、流れるパンチを受け止める

 ただ受け止めてる

 そろそろ歩くのはやめよう

 アスファルトは いつも黒


            深津 勝