夏・雑木林
夏・雑木林
雑木林はもうすっかり夏準備を終えていますね。我が家の近くにけっこうな雑木林があるのです。
愛犬ケンタクンとの毎日の散歩が、もうかれこれ10年以上続いています。エライのです。いくつかのコースはありますが、それでも毎日おなじルートをたどり、おなじ建物を通り過ぎます。
違うのは景色のうしろにある、ぼくの感性が混ざった、ほんとうの背景です。
もちろんね、そこはぼくの感性なので、そこいらはまったくいい加減なものなのです。しかーし、その背景の基礎は季節、四季なのです。だからそこだけは絶対にキチンとしていますよ。
さて季節の移ろいは、想像以上にぼくの気持ちを穏やかにしてくれています。またうんとこの小さな胸を動揺させもします。それは長い間の集積、つまり続けていることでしか感じられないもののようです。すくなくともぼくにはそう感じられます。
だからね、その日その日それぞれが楽しくもあり愉快でもあり、そして悲しく最低でもあるのです。ぼくのとんでもない感性の日常は、とにかく季節以上の移ろいとなるのです。なにせ基礎がい加減なのでね。ハハハ。
その日の気分や感情しだいで、景色はその姿をたいへん美しくしたり、あるいはとんでもなく悪意に満ちた背景としますよ。だからぼくは、いつも心を平穏にし、そんでもってたいへん美しくなる景色を楽しみたいと願っているのです。願ってはいるのですがねぇ・・・
朝は3階の屋根裏から昇るお日様に手を合わせるのです。夕方にはその日の感謝を込め夕日にお別れをします。そんなふうに毎日を過ごしていても、それでも、我が大日本帝国の「いま」はぼくをイラつかせます。このイライラ、いったいどう説明したらわかってもらえるでしょう。
まぁしかしなんですね、そこいらはわからなくても日々の生活に支障をきたすものではありませんね。反対に日々のお勤めにはわからないほうがよいかもしれませんね。日々の人間関係方面には不要なものでもあるかもしれません。
なにせオッサンの感性はとんでもなく特殊なのですから。日々無事になにごともなく過ごしたい方々は、けっしてこのおじさんの感性を理解しないようにね。
兄弟
ちゃぶ台をはさんで先をあらそう
オカワリのタイミングが勝敗を決するのだ
よく噛むなんてとんでもない
とにかくオカワリだ
茶碗のご飯を3口で食べる
佃煮の小皿はできるだけ近くに
味噌汁は流し込むために
勝った
兄貴はいつも、ぼくを睨んでいた
深津 勝
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