エンドレス

            


 できれば、できるだけ長くいてきていてほしい。


 すこしばかり感傷的になってしまっています。長い休みのせいだろうか・・・ちがうね。たぶんぼくの精神のどこかにある傷が、時と場所を選ばす現れてくるその後遺症がやってきたのでしょう。


 すっかり緑に覆われた雑木林はもう緑だけです。人工の建造物はみえませんよ。傷だらけのぼくは、きょうは少しだけ、いつもよりゆっくり歩きます。歩きたいのですゆっくりとね。


 小さな木々、倒木、枯れ枝 そこいらをまるでダンサーのように飼い犬は飛び回ります。だからぼくも駆け出しました。でもダンサーのようにはいきません。ダンサーとしてはすこしばかり年を重ね過ぎました。


 犬は家族だなんて、だれかがニコニコしながらテレビ画面で話しています。だいぶ得意そうにね。たしかに、家族・・・でも家族ってそれほどニコニコして話せることだけではないんだな。


 守ってあげる対象が、一方的に信頼をしてくれるとき、ぼくは愛を感じます。ぼくにとっての愛はいつも与えるものです。心底そう思います。だからそれほど受け取りたいと感じるものではないのです。つまりぼくは幸せだということでしょう。


 わずかな経験だけど、ホテルの高窓から見る大海原、トップゲレンデから眺める雪景色に覆われた山々、車窓から感じられる、車窓がすっかり覆われるほどの深い樹林の息吹、かれらはすべて愛の対象です。ぼくにとってのね。


 生きているのですから。一方的に信頼してくれているのですから。だからさ、ぼくらもそれに応えようよ。


 めらしくケンタクン(愛犬)がつまずきました。ヤツも年を重ねていますからね。


 浮かれて飛び跳ねて葉っぱを食べて、そこいらじゅうにウンコをしてオシッコをして、そのまま汚い足でぼくに飛び掛ってほしい。


 いつまでも。




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 感動



 小さなみどりが笑っていた

 ぼくを通行止めする

 ぼくはどっちへ行けるの?

 えっ、踏んでいいの?

 小さなみどりは笑っていた

 ぼくは、ただ立ち止まっている

         深津 勝


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