上得意客になりたくて

                

          



上得意客になりたくて


まいったなぁ、まいどいきなりですが、なんと今月のカード引き落としが・・・もちろん我が家のことですから、世間様から比べればたいしたことはないのです。ですがね、ぼくにとっては、けっこう深刻な額なのです。なんとも問題ばかりの日常です。


犯人はアマゾン。アマゾンの請求額がとんでもない額になっているのです。いえね、とんでもないっていたって、やはりぼくの場合は、それほど皆様が愕然とする金額ではありません。ただこの数ヶ月、思うがままに、欲望のままに、何の躊躇もなく、カタッパシからオーダーをしていました。それが原因です。マチガイナイ!


なもんだから、読んでない本、読みたい本、読まなければいけない本、みたいDVD、インストールするだけのソフト、整理すべく購入したファイルケース、携帯式旅行セット、オバケのお面(なんで買ったのかも覚えていない)その他モロモロが、あたりかまわず3階の屋根裏の小部屋に、山積みとなって、ぼくにプレッシャーを掛け続けているのです。


屋根裏のそいつらがね、ちょっと前から気にはなっていたのです。気がついてはいたのですよ。連中がこっちをみながら 「ったくーどうすんだよー、なんとかしろよ、ナメンナヨ」 とばかしにぼくを睨みつけているのをね。でもぼくは、生まれつき、プレッシャーは無視するようにセットされているんでね、なもんだから無視していました。


こいつがいけません。いけませんよ無視は。ちょっと大きな金額になっていました。ふだんから普段からキチンとした大人を目指していて、でもって用意周到なぼくは、なんとかカミさんに見つからないようにと、カード会社からのお知らせはネットのみにしています。注意してるんです。でもね、ヤマトの兄ちゃんがね、あっ、ヤマトの兄ちゃんとは、クロネコヤマト便のお兄ちゃんのことです。


彼がね、もちろん仕事の荷物が定期的にあるので、近所を廻るクロネコ配達員のみんなとはほとんど顔見知りなんだけど、その中のひとりに、妙に親しみやすい彼(このあたりの表記には気を使っています)がいてね。その彼がね、来るたんびに 「深津さーん」またアマゾンからですよー」なーんてのたまうのです。大声でね。


しかも悪いことに、アマゾンのサービスであるプライムは、速攻精神に満ち溢れ、朝早く頼むと夕方には到着します。だいたい荷物は夕方と決まってるんです。しかも、それは、なんと、いつもカミさんがいる時間なのです。

「今日も本ですかー。アレー今日は重いから3冊ぐらいありますねー」・・・


テ・テ・テメェーー イヤガラセカ!自制心があとすこし少なければ(普段から少ないのですが)、5歳程度の幼児の自制心であれば(ぼくのいまとあまりかわりません)それであれば、得意の左フックをかませていたところです。しかし、キチンとした大人を常日頃から目指しているぼくは、怒りをなんとか静め、しかし血走った怒り目で、早く帰れと手を外にふる毎日・・・毎日アマゾンから荷物が来てはいけませんね。やはり。


 こうなるとアマゾンのプライム会員になったことが、かえってアダになったわけで、とにかくそいつは送料が無料で即日(たいていは翌日)配達が売り。なもんだから、けっこうせっかちな面もあるぼくは、これまたすぐ飛びついて会員になっちゃったのです。


だから、読みたい本があると、すぐさまカートにポトンです。見たい映画があれば(最近はグラン・トリノほか数本を予約してありました)ポトン、おもしろそうな小物(文房具が好きです)があればポトン、ポトンポトンといろんなものをカートに突っ込んじゃいます。最高の甘っちょろい客なのです。


しかしなんですよ、ぼくみたいな甘っちょろい客を、アマゾンはうんと大事にしなくてはいけませんね。したがってアマゾンは、すぐさま上得意客の名簿にぼくを入れ、上の方に入れ、でもって5割引ぐらいのサービスを即刻してほしいもんだと思うのであります。その程度はやってほしいな。バチあたんないよ。


オバケのお面って・・・

なんに使うつもりだったんだろう・・・




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